洋書を読み始めるにあたり、英語のレベルは関係ない
洋書を読んで英語力に磨きをかけるのは、英語が得意な人だけの方法ではありません。どんなレベルにあっても、洋書を読んで英語力を高めることができます。問題にすべきことはどんな洋書を選ぶかであり、今の英語力ではありません。そこで英語の初心者がどのように洋書を選ぶと良いか、なぜ初心者でも洋書がおすすめなのか、そしておすすめの洋書などをご紹介していきます。
英語・洋書 初心者でも洋書の多読は始められるか
英語も洋書を読むのも初心者(初級)なのに、洋書の多読なんて始められるのか不安になりますよね。でも大丈夫。英語レベルは初心者(初級)でも、洋書の多読は始められます。それはなぜか。
洋書の中でも、易しく短い文章で書かれた洋書から始めればいいからです。ただ単に易しくて短い文章で書かれた英語といっても、中には読み易いものと難しいものがあります。比較的読み易いと評価されている、初級向けの洋書をこれからご紹介していきます。
鮮やかな絵で目を楽しませてくれる洋書絵本
『Polar Bear, Polar Bear What Do You Hear?』
子どもたちに大人気、Eric Carle(エリック・カール)のイラスト『Polar Bear, Polar Bear What Do You Hear?』。色使いが鮮やかで、絵を楽しみながら易しくて短い英文が楽しめます。
YL0.4
総語数190
同じ文章の繰り返しの楽しくて簡単な洋書絵本
『Have You Seen My Duckling?』
コルデコットオナー賞の作品 『Have You Seen My Duckling?』。とてもシンプルな英語。リズムよく朗読してもよいですね。繊細な絵が楽しめます。
YL0.5
総語数28
易しい英語でこんなにも心ああたまる
『Poppleton』
読者を必ず虜にさせる、これがウワサの『Poppleton』。シリーズ物なので、気に入ったら続編を読むことができます。
YL1.1
総語数843
中学時代の教科書的な英語が読みやすかったりする
『Mother Teresa』
どちらかといえば教科書的英語なので、語数が多くてもこちらが読み易いという人がたくさんいます。『Mother Teresa』。この洋書の他にも、Penguin Readersにはレベル別にたくさんのタイトルがありますので、お好みの洋書が見つかると思います。
YL1.2
総語数2,133
Penguin Readers などリーダーは、CDがついているものもあります。Amazonでいろんなレベル・タイトルを扱っているので、探してみましょう。
まだまだたくさんおすすめしたい英語・洋書 初心者向けの洋書があります。下記リンクから、さまざまなおすすめ洋書のタイトル、YL、総語数、紹介文を見ることができます。アマゾンへのリンクがあるので、購入も簡単です。
始めの一歩としての学習用リーダー Penguin Readers YL0-0.9
初心者の洋書の選び方
上に紹介した洋書、おすすめ洋書のの中から、面白そうな洋書を探します。
探し方は、
1.レビュー、紹介文などを読む
2.YL(読み易さレベル)や、総語数を参考にする
始めはこれぐらいを洋書選び基準にすればいいと思います。
YLとは読み易さレベルのこと。絶対的な物差しではないけれど、0(ゼロ)に近いほど易しく、数字が大きくなるほどに英語の難易度が上がります。洋書選びの参考に使えます。下の表に難易度を参考程度ですが、まとめました。
いろいろ読むうちに、自分の好みのジャンルや作家などがわかってくるので、ある程度好みで決められるようになります。始めのうちは、あまり選り好みせずに手当たり次第に読んでいくのもおすすめです。食わず嫌いをせずに読んでいると、意外にもハマってしまう作品に出会うことは多いのですよ。
あ~もうそんなの面倒だ!という方に
無料のKindle洋書の中から、基本毎週、おすすめの読みやすくて面白い洋書を何冊か紹介しています。毎週1回の保証はできないし、事前告知なしに曜日を変更することもあります。無料Kindle記事の更新をすぐに知りたい方は、Facebookでいつもお知らせしているので、友達申請してくださればお知らせを見逃さないと思います。現在、こちらの記事更新はしておりません(2017.9.10現在)
無料の期間が限られているので、更新後すぐにダウンロードすることが理想的です。FacebookのURLはこちらです。申請の際には、メッセージにて一言「洋書多読」と入れてくだされば、すぐに承認させていただきます。
Kindleって何?という方、Kindleをダウンロードできる端末をお持ちではない方は、下記リンクをご覧ください。機械モノにめっきり弱い私なりの目線で、基本的なことを簡単に書いています。
英語・洋書 初心者さんにおすすめの洋書の読み方・多読の始め方
洋書の初心者、英語の初心者ですから、選ぶ洋書も慎重でなければなりませんね。選び方は書きましたので、今度は読み方の説明です。私はもともと英語落ちこぼれ、いくら勉強しても身につかない、いくら英語環境で働いても上達しない、本当に英語劣等生でした。ボキャ貧のうえに、文法も理解できませんでした。その私が一人で読み始めることができた方法です。洋書の多読、あるいは英語の多読という言葉は聞いたことがあるかもしれません。その多読には有名な3原則というのがあります。
英語が苦手でもできる洋書の読み方はコレ!
(1)辞書はひかない
(2)わからないところはとばす
(3)わからなくなったら読むのをやめる
これが多読3原則です。
(1)辞書はひきません。
わからない単語があっても「辞書はひかない!」と決めるのです。始めは気持ち悪いかもしれませんが、ここをグッと我慢することが多読を続けられるかどうかの分岐点になります。
(2)辞書をひかないので、当然わからないところが出てきます。
そこはとばして読むのです。見なかったことにして。なかったこととして。そしてわかるところだけをつなげて読みます。
(3)すると意味がわからなくなってきて、ストーリーについていけないときがあります。
わからなくなって、面白くなくなるわけです。もしもそうなってしまったら、その洋書を読むのをやめるのです。別の洋書を読みましょう。
今まで真面目に英語学習をしてきた人にとっては、あり得ない多読3原則です。こんなことをして、本当に英語力がつくのか疑問ですね。ところがこのような一見非常識な3原則は、実は英語の読解力をぐんぐん伸ばしてくれるのです。
英語・洋書 初心者だからこそ、辞書は使わないでも読解力アップ!
英語が苦手で、学生時代は英語の模擬試験の偏差値30台というありさまだった私。不運なことに、多読に出会ったのは40歳目前でした。その頃は何とか英検2級には合格していました。それぐらいのレベルなら、当然辞書なしで洋書を読むのは可能です。
もしもアルファベットもおぼつかないというレベルなら、ストーリー性のある洋書よりはむしろ、これから読む練習を始める英語圏に住む子供たちが読む絵本から選んで読めばいいだけです。そんな洋書なら、どんなレベルにあっても辞書なしで洋書を読むことは可能ですね。だって、まだ読み書きができない子どもが楽しむ絵本なんだもの。英語がわからない大人が読んで、さっぱりわけがわからないことなんてないと思いませんか?
ではなぜ辞書を使わなくても英語の読解力が上がるのでしょうか。
それは英語の読解力は、単語力だけでは伸びないからです。英文のつながりの中で単語の意味を理解してこそ、読解力はついていくのだと感じています。辞書を引くから英語が読めるわけではありません。洋書、英語の初心者のうちは、すぐに辞書に頼るよりも文脈からわからない単語を飛ばしてもある程度理解できるような訓練を積むほうが、早く英文が読めるようになります。
辞書を使わずに、ある程度の理解でヨシとしましょう。重箱の隅をつつくような学習から、大意把握することに重点を置く学習に切り替えるのです。大意把握が上手くなってくると、英語が面白くなってきますよ。
わからない単語があっても、文脈から推測してみましょう。
日本語にとらわれないで、英語を読んで状況を頭の中でイメージ化してみると、意外と推測が上手くいくことがわかると思います。それができるようになったら、次に細かいところを見ていけばいいのです。辞書の使用は、これが難なくできるようになってからです。
辞書を軽く見ているのではありません。辞書なし、文法無視で、英語の達人にはなれません。しかし、洋書又は英語初心者のうちは、辞書に頼り切ってしまうことが、逆に上達を阻害することもあるのです。辞書のありがたみを心底わかってから、辞書を使うのです。辞書を引き引き洋書を読んでも上手くいったことのない方は、辞書から離れて洋書をたくさん読んでみることをおすすめします。
100%の理解を求めて、重箱の隅をつつきながら、ゆっくりゆっくり読むうちに嫌気がさしてきます。下手をすると、英語を読むことを止めてしまうことになります。英語の上達は、止めたらそこで終わりです。
続けている限り、前に進んで行けるのです。止めないための策が、初級のうちほどとても大事なのです。
英語を生活の中に取り込んで習慣化すると上手くいく
英語の多読、洋書の多読を始める前に、「よ~し!やるぞ!」と勢いをつけることは良いように思いますが、長続きさせるためにはあまり良い方法とは言えません。むしろ肩の力を抜いて、緩い気持ちで始めるほうが意外と上手くいくのです。生活の一部に組み込んでしまうと、身体が自然に適応してくれます。
ではどうやって生活の一部に組み込みますか?一日の流れを見直してみましょう。かばんの中には、必ず洋書を入れておきましょう。いつ空き時間ができるかわかりません。空き時間を洋書を読む時間に充てるのです。
電車やバスなどの移動時間も利用します。病院などの順番を待っている時間も、洋書を読む時間です。ボーっとしているよりは、洋書を読んでいるほうがずっと楽しくて退屈しません。会社のお昼休みを利用するのもいいですね。通勤時は恰好の洋書タイム。寝る前にも枕元に洋書を。
もう少し余裕がある方は、朝早く起きて時間を決めて集中的に洋書を読むのもいいですね。夜型の人は夜の30分と決めてもいいでしょう。どうしても時間が取れない場合には、今の習慣を洋書に置き換える試みはいかがですか?たとえばテレビを見ている時間は、洋書を読む時間に充てられます。今テレビを見て過ごすのか、将来の自分の成長のため、夢のために、その時間を洋書を読むことに充てるのかを考えてみてはいかがでしょうか。
もっと手軽に洋書が読める!英語・洋書 初心者に特におすすめ!
紙の洋書を何冊もかばんに入れるとかさばりますね。今日はどの洋書を持っていこうか、考える時間がないときあるかもしれません。夜寝るときには、部屋を暗くすると灯りが要りますね。夜に車やバスに乗っているときも、灯りが欲しいときがあります。それに洋書をたくさん読むには、お金がかかります。
中級以上になってくると、洋書の語数が多くなってくるので、それほど金銭的な負担はかかりません。しかし、初心者の場合には、1冊あたりの語数が少なくて、すぐに読み終えてしまうために、たくさん洋書を買わなければならないのです。易しい洋書で語数も少ないといっても、1冊数百円から1,000円以上するものだってあるのです。これらの問題を解決してくれる優れものを紹介します。
Kindleで洋書を読もう!英語・洋書 初心者もおすすめです!
電子書籍が次第に浸透してきたように思いますが、まだまだ紙の本・洋書に比べると読んでいる人が少ないかもしれません。私はずっと紙の洋書派でした。ところがあるとき縁があって、Kindle Paperwhiteを買って試してみることにしました。すぐにKindleの手軽さの魅力にとりつかれ、それから間をおかずにKindle Fire HDを購入しました。実際使用して見た感想と、利点・欠点を書いてみます。
感想:
薄い洋書よりも重たいけれど、何冊も持ち歩くことを考えると軽い。すっきりしたデザインが気に入ったので、机に置いても持っていてもなんだか嬉しい。読みたい洋書があったら、ダウンロードしたらすぐに読めるのがすばらしい。
辞書機能があって便利。辞書は読書のペースを乱すので、今まで使わなかったが、一瞬でわかるのならと思い、時々使用するようになり、今まで以上に洋書の多読がスムーズになった。近頃老眼が進んで、老眼鏡なしでは本が読めなくなってしまいましたが、Kindleなら字を大きくできるので、老眼鏡なしでもくっきり見えて楽です。字を大きくすることによって、ページをめくる回数が増えるのがいいです。なかなかページがめくれないと、すぐに眠たくなるので。
利点:
欠点:
Kindle洋書は、Kindle端末でなくてもipadやAndroid、iphoneでも、
無料アプリ を端末にダウンロードすることで読むことができます。
AmazonのKindleストアで購入した書籍に関しては、容量無制限でクラウドに保存できます。一度購入した書籍(ゼロ円でも)は、自分が持っているどの端末にもダウンロードできます。私はKindle2台持っていますが、時と場所により使い分けていて、2台の端末に同じ書籍を入れています。どちらのKindleを開いても、読みかけの洋書の最新ページを表示してくれるので便利です。
Kindleの種類、値段と購入方法
KindleはAmazonで購入することができます。この手の機械モノに弱い私なりに、わかりやすくまとめたページを作っていますので、Kindleについての情報はそちらをご参照ください。できる限り新しい情報が提供できるよう、心がけます。
私が洋書 初心者におすすめしたいKindleとその理由
私が今愛用しているのは、Kindle Fire HD 7タブレットです。カラーの画面で、洋書絵本を読むのが楽しいからです。Kindle Paperwhiteに比べると重いために、長時間手に持っていると手が疲れます。数年Kindleを使ってみた者として、以下のような目的であれば最低基準として考えておくといいかなと思えることを書きました。
お値段の高いものは機能も性能も良いかもしれません。でも読書がメインの目的なら、軽いもの、あまり大きすぎないサイズが便利です。それと値段と読書に限った機能との兼ね合いで、15,000から16,000円の出費ならお得だと思います。(←はっきりした数値による根拠ではなく、単なる感覚的なものです。)
紙の本なら1冊数百円から1,000円するのが、無料あるいは1,000円以下で洋書がすぐに手に入り、辞書機能もあって、いつでもどこでも数百冊、数千冊の本を持って出かけることができるなんて、紙の本しかなかったときのことを考えると、夢のようです。
Kindle Paperwhite(白黒画面)も目が疲れにくいし、軽いので魅力的ですが、どちらか一つを選ぶのなら、カラーで見ることができるものをお勧めします。理由は、何と言っても絵本のイラストや写真をきれいに見ることができるからです。これは楽しく洋書多読を進めるためにも、非常に重要なポイントです。さらに無料のKindle 洋書の中には、Kindle Paperwhiteではダウンロードできないものが稀にありますので、購入の際にはこのことも含めてご検討くださいね。
Kindle Paperwhiteはどちらかというと、文字だけの本に向いているかもしれません。洋書多読の初心者で、絵のたくさんある洋書を中心に読まれるのであればカラーで見ることができるものがおすすめです。洋書多読中級以上の方で、文字中心の洋書を読まれることが多く、できるだけコンパクトで軽いのがお好みなのであれば、Kindle Paperwhiteがおすすめです。