大人も良い子も大好きなディズニー映画。私も大好き。
『Tangled』(邦題:『塔の上のラプンツェル』)
先日、『Tangled』(邦題:『塔の上のラプンツェル』)を読み終えました。
YL 4.2
総語数 20,900
この洋書を読むきっかけになったのは、去年保育園の遠足帰りのバスの中で見た『塔の上のラプンツェル』のディズニー映画。なんてかわいらしいRapunzel♪と思い、いつか小説を読みたいなと思っていました。ほぼ映画通りのストーリー展開で、映画で見たシーンと、小説の描写とが、ともに補い合ってより鮮明に楽しめました。生まれて間もない頃、魔女Gothelにさらわれたプリンセス、Rapunzel。プリンセスがいつか無事もどるようにと、誕生日には空に無数の灯りを飛ばす王と女王。
Rapunzelは誘拐後、高い高い塔の上に幽閉されます。GothelがRapunzelを欲しがる理由は、髪の毛に宿った不思議な力のため。この力を借りて、Gothelは美しさを保っているのです。GothelはRapunzelに、自分のことを母親だと思い込ませて育ててきました。育てるという言い方が適切であるかは疑問ですが。Rapunzelはずっとそのことに疑いを持たずに、すくすくと良い子に育ちます。18歳の誕生日がせまったある日、Rapunzelは魔女にあるお願いをするのです。
毎年自分の誕生日に空に現れる謎めいた美しい灯りを近くで見たいから、外に出してほしいと頼みました。Gothelは狂ったように反対します。外の世界へ目を向けていくRapunzelが、自分の力で真実を見つけ出していく過程は面白くて感動的です。自分の意思を持ち、自分で行動することを覚えてから、Rapunzelの人生が大きく変わって行きます。
原作は「あの」グリム童話
ディズニー映画なので、ハッピーエンドなんですよね。それで、フトこのお話って、原作は?と思ったのです。さっそくググりました。すると・・・衝撃の・・・事実がぁ・・・
原作はグリム童話。実はそのグリム童話が曲者で。グリム童話って、グリム兄弟がドイツの民話や伝説を集めて作ったものだそうです。今私たちが読むことができるグリム童話は、実は初版とは違うものなのだそうです。初版のグリム童話は、「子供と家庭のための昔話集」として1812年に出版されました。しかし、初版のグリム童話は実に生々しい現実が綴られており、多くの批判を浴びました。その結果、グリム兄弟が内容の変更を重ね、現在のグリム童話になったそうです。
グリム童話の噂、聞いたことある方もいらっしゃると思います。私も「本当はすごい残酷だよ」話しを聞いたことがあります。
大人もぞっとする初版『グリム童話』―ずっと隠されてきた残酷、性愛、狂気、戦慄の世界 (王様文庫)
この手の本は、まだ読んだことないのですが、ちょっと興味ありです。マザーグースにはハマっちゃって、いろいろ読みましたが、グリム童話もまた凄そうです。とにかく今のモラルなんてぶっ飛んでいるのですから。残忍であったり、過激な性的描写もあったり・・・そういうのが「子供と家庭のための昔話集」となるのですから。もっとも当時ですら、非難ごうごうだったのですから「どんだけ~」(古い?)と言いたいです。
<追記>
後日、グリム童話について書かれた本を読んで、ブログ記事を書きました。⇨世界の童話と家庭と子ども(外部リンク)