Darren Shan(ダレン・シャン)最終巻を読み終わりました!!
Darren Shan 第12巻 ~ Sons of Destiny
洋書のタイトルは『Darren Shan 第12巻 ~ Sons of Destiny』。日本語訳は『ダレンシャン第12巻 ~ 運命の息子』です。読み終わると、タイトル”Sons of Destiny”に「なるほど~」と納得。いろいろな謎が明らかにされるのです。
これまで、児童向けの冒険もの、ファンタジーもので、これほどストーリー展開、構成の巧妙さに感心したことがあるだろうか。作者の名前すら、重要な意味をなしているなんて、想像もしなかった・・・読み手の想像力をめちゃくちゃ掻き立てます。もう英語を読んでいるという意識がないほどに、どっぷりと浸れます。Little Personなんて現実に存在しないし、Little Personがどうやって生まれるかなんて、映像として見た経験がない。読む内容が未知のものなのに、さらに言語が母国語ではなく英語なのに、生々しく頭の中で映像化できるほど、表現力が優れているっていうことなのか。
ストーリーの構成も素晴らしいのですよ。ラストに近づくにつれ、「ほ~」「へ~」と感心の連続。謎めいた登場人物たちの正体がわかりますが、エンディングに導くキーパーソンが胸の内に秘めた「本当の意図」。これを感じるだけでも、「すごい」。感心するというか、これも一種の感動・・・?
たとえばハートフルな物語に感動する、の感動とは違って、考え抜かれたストーリーの構成に感動するのです。しかけが深い!深すぎる!!
一つの問題を乗り越える方法は、もちろん一つではない。しかも不可能だとされることの中にも、頭を柔軟に働かすことで乗り越える可能性を見出すことができる。どんなに悲惨で絶望的な事実を突きつけられても、ここに登場する人物は決してあきらめない。その姿も素晴らしく、感動ものでした。未知の中に飛び込んでいき、手探りで希望を掴み取る瞬間も素晴らしい。
一人のヒーローが立ち向かったのはない。何人もの勇気と英知と良心の団結。
読後感、とてもよかったです。
YL 5.5
総語数 47,000