久しぶりに長めの小説を読みました。引越しとか新しい家の整理とか、ぽこすけの保育所の慣らし期間とかあって、なかなか進みませんでした。結構な時間をかけ、途中長期中断もしましたが、再び本を開くとあっという間にストーリーに引き込まれるほどの面白さでした。これが子供向きの小説?!と思うほど、大人も唸らせる作品。さすがはLouis Sachar。Sacharさんの小説は、どれもハズレがないので安心して読めます。
The Boy Who Lost His Face
今回のお話は、普通の男の子Davidが主人公。友だちと、近所に住む魔女と噂されるおばあさんに、ひどいいたずらをします。
怒ったおばあさんが、Davidに何やら意味不明な言葉を。何?それって呪い?呪いをかけられた?この後、Davidの身に悪いことばかりが起こります。
一方で、友達と思って一緒にいた男の子達との関係に疑問を持ち始め、彼らと距離を置くDavid。Davidの感じることに、うなずいたり歯がゆかったりしつつ、「がんばれ!David!」と心の中で応援していました。
やがて新し友達ができました。でもその友達ともいろいろあるんですね。そういうやりとりで、いろんなことを感じ、落ち込んで。そうして窮地に追い込まれたとき、やっと本当の勇気が奮い立つ。Davidの迷いながらも、前に進んでいく姿に、頼もしさを感じます。
「はよせんかいな!」という苛立ちも確かに感じましたが、やっぱり自分の意思で動くことが大事ですから、母(私)は黙って行く末を見守るしかありませんでした(笑)
登場人物の一人一人の言動を見ていると、とても考えさせられました。子どもの頃の自分と違うところ、重なるところ、大人になった今だからわかること、いろんなことが頭をかすめます。
そんなことを思いながら読んでいるうちに、どっぷりと物語に浸りきってました。クライマックスは、なんとも愉快、爽快。そして面白い!!登場人物一人一人の行動がよくわかるし、書き方が上手なのでしょうね。おかしくてたまりませんでした。
ラストは・・・うーん、なんというか・・・いい意味のため息をついてしまいました。
YL4.5で、198ページあります。レベルさえ大丈夫であれば、分量は多いですがそれを感じさせないほど夢中になれるので、ぜひ手にして欲しい1冊です。