大人って、大切なものが見えてない?

The Little Prince 星の王子さま

洋書のタイトルは『The Little Prince』、日本語のタイトルは『星の王子さま』です。多読を始めたのが2005年の8月終わりごろで、この本を読もうと思って手にしたのが2006年7月。このとき、難しすぎて途中で投げ出した本なんです。

もうずっと途中で読むのを止めたことを忘れ去っていて、「さて、この本をHPで紹介しよう」、というときに読めていなかったことを思い出しました。それで慌てて読み直したのです。今回は難なく最後まで読み終えることができました。

成長しました。こんなとき実感しますね、はっきりと。

この本は超有名ですが、私は日本語訳は読んだことがありませんでした。したがってどんな話か全く知らずに読んだのですが、さすがに多読を始めた頃は難しかっただろうなと思います。哲学的な本ですね。

主人公は飛行機に乗っていて、サハラ砂漠に不時着するのですが、そこで一人の少年と出会います。その少年はいろんな質問をしてきます。そして主人公は、その少年が他の星から来たことを知り、地球に来るまでの出来事を少年から聞かされます。

少年は大人たちがしていることの滑稽さを、鋭く指摘します。読んでいて痛快であると同時に、身につまされもしました。「こういう大人にはなりたくない」と思っていた自分の若い頃を思い出しました。

でも今思えば、私の若い頃は今よりももっと人の評価とか、人の目を気にしていたと思うんですね今はそういう他人の目が、いい意味で気にならなくなってきて、人生経験も積んで、「目に見えない大切なもの」の価値もわかるようになってきたかな、という気もしています。

そうはいってもうっかりしていると、どこか滑稽な「大人」に知らず知らずのうちに、なってしまう気がしています。そういう自分に警鐘を鳴らし続けてくれる、いい本でした。

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