洋書でピーターラビットの世界へ

ピーターラビットの世界、たくさんの人に愛されていますよね。絵も文章も、とてもステキです。日本語訳ももちろんステキですが、原書で読めたら作者の思い、登場人物たちの様子をダイレクトに感じることができそう。今回はたくさんある中から、おすすめの何冊かを紹介します。

The Tale of Peter Rabbit ピーターラビットのおはなし

  

洋書のタイトルは『The Tale of Peter Rabbit』。日本語のタイトルは『ピーターラビットのおはなし』です。やっぱりこれがもっとも人気が高いでしょう。物語は知らなくても、イラストなら誰でも知っていると言っても過言ではないかもしれません。

実はこの絵本、のどかで平和でほのぼのするお話かというと、そうでもありません。意外とシビアな世界を描いています。それが多くの大人にも愛される理由かもしれません。『ピーターラビットのおはなし』では、近くの農夫マグレガーさんとの緊張感あるシーンや、お父さんのショッキングな事実、優しくて厳しくもあるお母さんがサラリと描かれています。この「サラリ」感が私は好きです。

ピーターラビットなんて、子どもの絵本だからきっと英語も簡単だとたかをくくっていると、意外にも読めないことにショックを受けるかもしれません。これはそんなに平易な英語ではありません。だいたい、「ピーターラビットだから読めるはず」なんて思って本を開くと読めなくてがっかりする人が多いようです。

でもがっかりすることはありません。難しいのだから^^ 多読の世界は、YLという数値で読みやすさレベルで洋書の難易度を表しています。YLは絶対的なものさしではなく、主観的なものではありますが、多読をする人はYLを参考にしながら読む洋書を決めたりしています。洋書初心者におすすめの難易度はYL0.0-1.0あたりなのですが、ピーターラビットはYL3.0程度です。洋書を読むことにも慣れ、返り読みもしない、日本語にも訳さないで読めるようになって来る頃ぐらいに、やっと読めるレベルです。

難しいけれど、原書に挑戦してみたい! または一度読んでみたけれど、詳細まではわからなかったわ~という人は、下記の本がおすすめです。どのように英語を読んでいけばいいか、わかりにくい表現や知らない単語に出会ったとき、どのようにして読み進めていったらいいかについて、『ピーターラビットのおはなし』に沿って解説しています。

『The Tale of Peter Rabbit』のYLと総語数は、以下の通りです。
YL3.0
総語数900

The Tale of Benjamin Bunny ベンジャミンバニーのおはなし

  

洋書のタイトルは『The Tale of Benjamin Bunny』。日本語のタイトルは『ベンジャミンバニーのおはなし』です。ベンジャミンバニーは、ピーターのいとこです。このお話しのみどころは、ベンジャミンのいたずらっ子ぶりもそうですが、私的にはベンジャミンのお父さん。子どもに対してかなり厳しくて怖いです。大きなネコに対しても、ものすごく怖いです。うさぎのイメージを完全に逸脱したお父さん。私はベンジャミンのお父さんが大好きです^-^

『The Tale of Benjamin Bunny』は、『The Tale of Peter Rabbit』の続編になっているので、『The Tale of Peter Rabbit』のほうを先に読むことを強くおすすめします。

PeterのいとこBenjyaminは、あのMcGregorさんの畑にまた行こうとPeterを誘います。Peterは以前、McGregorさんの畑へ行って、つかまりそうになるという恐ろしい経験をしています。あのとき、Peterの服と靴を取られていまい、今は畑のかかしが身につけています。

それを取り戻そうと思い、再び出かけていきます。McGregor夫妻の留守を見計らって・・・しかし危険はMcGregor夫妻だけではありません。帰り道、またまた危機に襲われます。さて、どうやって乗り切るのでしょうか。ハラハラする物語です。

YL3.5
総語数1,100

The Tale of Jemima Puddle-duck あひるのジマイマのおはなし

  

洋書のタイトルは『The Tale of Jemima Puddle-duck』。日本語のタイトルは『あひるのジマイマのおはなし』です。こちらはうさぎは出てきません。農場にすむアヒルのお話しです。

アヒルのJeminaは、牧場で生んだ卵を暖めさせてくれないことに不満を持っています。卵を暖めたい!と思い、牧場の外へ場所探しに出かけます。そこで紳士なキツネに出会います。Jeminaは、卵を暖める場所を探していることをキツネに話します。キツネは親身に話を聞いてくれ、そして場所の提供までしてくれるというのです。Jeminaはとても喜んで、キツネについていきます。

あら、でもそんなに簡単に見ず知らずの、しかもキツネを信じて大丈夫?ところどころ、絵を注意深く見てください。とてもハラハラしますよ。

YL4.0
総語数1,258

上記3冊とあと1冊、『The Tailor of Gloucester』が入った4冊のボックスセットがかわいいです!

The Story of a Fierce Bad Rabbit こわいわるいうさぎのおはなし

  

洋書のタイトルは『The Story of a Fierce Bad Rabbit』。日本語のタイトルは『こわいわるいうさぎのおはなし』です。こちらはうさぎのお話しではありますが、ピーターやベンジャミンなどの名前は出てきません。悪いうさぎと良いうさぎが出てきます。

これをおすすめする理由は、他のポターさんの本に比べると格段に平易な英語だからです。YL1.0!学生時代は英語が得意だったけれど、大人になって英語とはご無沙汰しているなぁというような方、初めて洋書を読む方にはおすすめです。

良いうさぎがお母さんからもらったにんじんを大事そうに抱えていたところへ、悪いうさぎがやってきて何にも言わずに奪ったうえに、良いうさぎを引っかいてしまいます。他のうさぎのにんじんを独り占めしていると、背後から人が・・・銃を持っています。さて、どうなるのでしょう・・・。

YL1.0
総語数140

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