くすっと笑える楽しい洋書絵本10冊

今回はちょっと笑える洋書絵本10冊を紹介します。英語絵本の会で紹介した絵本や、すでにこのサイトで紹介した絵本は基本的には除外していますが、どうしても!という絵本は再度紹介しています。

勉強で読む英語の本とは違って、英語を読んで笑える洋書絵本

かなり前に出版された絵本から比較的最近出版されたものまであります。一言一句全ての単語が分からなくても、雰囲気がわかれば楽しめます。小さな子どもでも理解できる面白さから、ちょっと高度な笑いまで様々です。

Stuck

YL1.0
総語数493

『あ、ひっかかった』 男の子が凧上げをして遊んでいたら、凧が木にひっかかってしまいました。お気に入りの靴を投げて凧を落とそうとしたら、靴が木にひっかかって・・・・。その靴を取ろうと、もう片方の靴を投げたらそれもひっかかりました。いろんなものを投げる男の子。あんなモノも?え?そんなモノも?という驚きのモノが投げられます。あまりのバカさ加減が面白いです。

Would you rather…

YL1.3
総語数320

Would you rather…と言って、いろんな選択肢を提示されるけれど、どれも嫌だったりどれもおかしかったり。もしも・・・と、この絵本を読みながら想像してみると楽しいです。John Burninghamの優しい絵も素敵です。

The Doorbell Rang

YL0.8
総語数280

お母さんが子どもたちにクッキーを焼いてくれました。子どもたちはおばあちゃんのクッキーみたいにおいしそうと喜びます。おばあちゃんのクッキーは格別おいしいのです。二人兄弟で分けたら何個ずつになる?食べようとしたそのときに、訪問者。お友達です。人数が増えたけれどまた計算しなおして、食べようとしたらまた訪問者。またまた人数が増えました。いったいいつまで続く?笑いながらページがどんどん進みます。

A Treeful Of Pigs

YL1.2
総語数838

『Frog and Toad (がまくんとかえるくん)』の著者Arnold Lobelのイラスト。とても細かい線で表現豊かな絵。ブタを飼うことにした夫婦。夫の提案でありながら、ブタの世話、農場の仕事をサボりたがります。何かと理屈をこねて先延ばし。けれど奥さんは黙っていません。ストーリーがユニークで、ページをめくる手が止まりませんでした。

The Best Mistake Ever! and Other Stories

YL1.1
総語数1082

Richard Scarryの絵本で3話収載。どれも面白いです。どのストーリーも、どこか間違っていたりどこか変だったり。Richard Scarryのイラストのマジックでしょうか、どんなシーンもかわいくておかしくて、かわいらしい。あっという間に読めてしまいます。

Click, Clack, Moo Cow That Type

YL1.4
総語数377

Brownさんの農場にいる牛は、タイプライターが大好き。それがBrownさんの悩みでした。あるとき小屋に貼り紙が。牛からの要求でした。寒いから電気毛布をよこせと。そこから牛とBrownさんの静かな戦いが始まりました。中立を守るアヒルの存在が面白いです。最後の最後まで笑えました。

The Three Little Wolves and The Big Bad Pig

YL2.5
総語数1253

邦題『3ひきのかわいいおおかみ』。これは『3びきのこぶた』のパロディです。しょっぱなからお母さんおおかみの悪顔に笑い、それとは間逆のおおかみの子ども3ひき。かわいくて礼儀正しくて、どうみても育ちのよい犬にしか見えません。お母さんおおかみから、家を建てて自分たちでやっていきなさいと言われるのです。家を建てるとやってきたのが悪いぶた。絵を見る限り、おおかみの子ども達よりも強そうです。そして本当に3ひきのおおかみの子ども達を震え上がらせるのです。家を壊されては建て・・・を繰り返すうちに、話は意外な展開へ。全く予想できなかった結末に唖然としてしまいました。

The Bears in the Bed and the Great Big Storm

YL1.1
総語数570

嵐の夜、外は風や雷がひどく、Bearはなかなか眠れません。そこへ下の兄弟たちが一人ずつやってきて、怖いから布団の中へ入れて欲しいと頼みます。Bearは「怖がりだなぁ」といいつつも、ベッドに入れてあげます。兄弟たちが安心して眠りについても、Bearは眠れません。外の嵐はますます強くなり、とうとう・・・。本当の怖がりはいったい誰?可愛らしくて丁寧なイラストに魅入ります。ストーリーは繰り返しのリズムと展開が面白かったです。

The Boss Baby

YL1.4
総語数239

映画『ボス・ベイビー』の原作。映画とはコンセプトも違っているけれど、スーツを着てブリーフケースを持って両親のもとにやってくるのは同じ。一日の過密スケジュール、頻繁なミーティング。昼夜関係なく両親に仕事をいいつける。クタクタになって、反応しなくなる両親に対する奥の手が・・・。

Mother Goose Bruce

YL2.0
総語数460

日本語訳はまだ出ていません。マザーグースをもじったようなタイトル。いつも不機嫌なクマ。晴れの日も雨の日もかわいい小動物も嫌い。でも美味しい食べ物は好き。美味しいものを食べるためには努力は惜しまない。食材にもこだわる。そんなある日、思いがけず4匹のガチョウのお母さんになってしまって大迷惑。クマの奮闘ぶりが笑えます。エズラ・ジャック・キーツ賞受賞。

面白い洋書絵本を読む効用

勉強と思って英語を読むと、つまらな~い!と思うのは私だけでしょうか。私は過去、英語の勉強のために英語の多読をスタートしました。ところが洋書を読むことがあまりにも面白いので、英語の勉強は止めてしまい、娯楽のためだけに洋書を読み始めました。

英語の多読歴は13年になりますが、実はその大半は英語の勉強なんてしていません。ただ寝っ転がってゲラゲラ笑ったり、感動して涙しながら洋書を読んでいただけなんです。

それでも気がつけば、一生懸命英語の勉強をやろうとしていた頃よりも、ずっと進歩がありました。その理由は毎日続けたことと、楽しんで取り組んだこと、この2点につきます。

もっともこれは私の場合であり、すべての人に通用することではないと付け加えておきますね。目的によってもアプローチは異なるでしょうから、これが最善の方法とは思いません。けれども長年「英語勉強しなくちゃ~」と思いながら、続かない人、疲れてやめてしまう人には、「思い切って英語の勉強を止めて、娯楽のためだけに洋書を楽しむ」方法、試す価値ありかもしれません。

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