読むだけで英語のリスニングが上達する驚きの方法 その根拠と実績

英語が思うように聞き取れなくて困っているあなたに。

ゆっくりの英語でも聞き取れない、または今よりももっとリスニング力をアップさせたいけれど、うまくいっていない人に役立つ情報です。

英語のリスニング力を飛躍的に高める方法

短文を繰り返し聞いていても、なかなか実践レベルのリスニング力は身につきません。それはなぜでしょう。
また、一つ知らない単語が出てくるだけで、パニックになりその後が聞き取れなくなるというのはなぜでしょう。

実は、英語は読めないと聞き取れないと言われていること、ご存知でしょうか?

実際、学生時代の英語の偏差値が30あるかないかだった私が、多読を始めてからリスニング力が飛躍的にアップしました。私なりにその理由を考えた結果、英語を前から語順通りに読んで理解できるようになったので、英語が聞き取りやすくなったのだと思いました。
この私の考えは正しいと思いました。なぜなら、こんな英語学習本を読んだからです。

ネイティブみたいに読む!英語「快読」トレーニング

読んだ本のタイトルは『ネイティブみたいに読む!英語「快読」トレーニング』。

著者は米国ノースウェスタン大学で言語学修士号を取得され、TOEIC及び英語教育関連の書籍や教材を制作されている赤井田拓弥氏です。
(以下の内容は、上記著書の内容を要約・引用したものです。)

この著書によると、

英語を一定以上のスピードで読めなければ、ネイティブスピードの英語は聞き取れない

のだそうです。理由は、いくつかあります。

まずスピードに関して

一般的なネイティブスピーカーの話すスピードは、150語/分 (1分間で150語)です。
これに対し、日本人の読むスピードは、一般的に100語/分

だそうです。

リスニングは読むスピードと語彙力が重要

大事なのはその中身です。以下、中身を見ていきましょう。

リスニングに必要な読むスピード150語/分であればOKの意味

*注意* ここでの「読む」は目読のことをいいます。

この本によると、ネイティブスピーカーの話しを聞きとるには、読むスピードが150語/分あればよいというのです。
ここで注意しなくてはならない点があります。読むというのは、それと同時に「理解」をしながら読むということです。意味もわからずただ読むだけとは違います。つまり「読める」=「理解できる」です。
読むスピード=理解スピードぐらいに持っていけるといいということですね。

そして通常は、読むスピードのほうが話すスピードよりも速いです。(速さ 読む>話す)
だからネイティブスピーカーが話すぐらいのスピードで読めればついていけるという訳です。(ネイティブが話すスピード 150語/分で読めるようにする)

これは私の考えですが、「読める・理解する」=「訳せる」ではありませんので、そこは間違わないでください。英語を読んだ瞬間に理解できなくてはならないのですから、日本語に訳している余裕がないことはわかると思います。日本語に変換しなくても理解できるようになるということです。私はこれを「英語をイメージで理解する」と表現しています。英語を英語のまま理解するということと同じです。また、理解は100%である必要はまったくありません。それは母国語でも同じことです。必要な情報なのに理解できないところは、後で聞いたりするなどして足りない情報を補充すればいいのです。

リスニングに必要な語彙力の意味

次に語彙力です。
一般的にネイティブの語彙力は、著書によると以下のようになっていました。

知っている語彙の数 6万語
書くときに使う語彙 1万語
話すときに使う語彙 5千語

したがってリスニングで困らないためには、話し言葉で使われる語彙5千語を身に付ければ良いということになります。
その語彙をどうやって身に付けるか、というと、多読です。

ところで語彙と言いますが、それは以下のようにわけることができます。

使用語:実際に自分が使える
理解語:読んだり聞いたりしたら理解できる
曖昧語:読んだり聞いたりしたとき、そんな言葉あったな、というほど曖昧にわかる

多読では、このうち理解語を増やすことができます。つまり読んだり聞いたりして、理解できるという語彙力です。

リスニング力アップのために絶対してはならないこと

さらに多読をする際には、戻らないで語順のまま読むこと。日本語に訳さないこと
訳していると、ネイティブの話していることを聞き取るのに必要な150語/分のスピードで読むことはできません。
では訳さずに読むには、どうすればよいのでしょう。

それは読んだ文章を日本語に変換するのではなく、イメージで意味をとらえるのです。
また次を予測しながら読むことで、理解しやすくなり、結果として読むスピードを上げることにつながります。
イメージすることと予測することは、ある程度の訓練が必要ですが、私は慣れれば必ず誰でもできることだと思っています。
著者は、イメージの訓練のために、やさしい本から多読することを提案しています。私もその点は、同じ考えです。

意外にもこんな人は英語が伸びる!

それからもう一つ重要なことが書かれています。それは、曖昧さに耐えられる人は、英語が伸びる!

以上が『英語「快読」トレーニング』を読んで、私があなたに伝えたかった内容です。
この本の他にも、多読でリスニング力が上がることを解説した本がいろいろあるので、機会があれば読んでみると新たな発見があったり、やる気につながるかもしれません。

この本の内容を伝えたいと思ったのは、英語が超苦手だった私が多読に出会い、苦手意識を払拭し、英語が好きになって、得意になっていくまでに経験したことととても似たことが書かれてあったからです。

ところであなたはなぜ英語を話せるようになりたいですか?
話せるとは、一方通行で自分の言いたいことだけ言うことではないですよね。双方向のやり取りがあって、初めて会話が成り立ちます。
話せるようになるためには、相手が話していることを聞き取れなければなりません。リスニング力が必要ということです。
聞き取れるようになるためには、今まで書いてきた通り、一定以上の速さで読むと同時に内容を理解できなければならないのでしたよね。

まとめ

リスニングが上達するために伸ばさなければならないのは、読むスピードと語彙力です。

読むスピードは150語/分が目標。
スピードを上げるためには、英語を前から語順通りに読み、日本語に訳さないこと。

語彙力は多読でアップする。
語彙は3つに分けることができ、このうちの理解語(自分で使えないが、読んだり聞いたりしたら理解できる語)を増やすことがリスニングには必須です。理解語の強化に最適なのが多読です。

そしてこのサイトで繰り返し伝えている多読3原則を守れば、曖昧さが受け入れられるようになれます!

1.辞書は引かない
2.わからないところはとばす
3.面白くなくなったら読むのをやめる

この原則を守るには、いい加減さ、つまり曖昧さに耐えなければなりません。
わからない単語があっても、辞書はひかずに読み進めます。わからないところはとばします。
曖昧さに耐えられる人ほど英語が伸びる、と赤井田氏は著書で述べていました。

単語増やしに躍起になるよりも、今ある語彙力と想像力で読んでいく

私が実際そのような方法で英語力を伸ばしてきたのですが、やってみて感じたことがあります。それは、曖昧な部分を文脈から推測して足りない部分を補うという作業を日常的に繰り返すことにより、限られた語彙の中で英語を理解しようとするテクニックが身につくのです。
語彙力がなければ英語が理解できないということで、短絡的に語彙の暗記に走ったとします。でもいくら覚えてもきっと満足しないでしょう。知らない単語は、いつまでたってもあるものです。
母国語について考えてみればすぐにわかることです。あなたは母国語でどれぐらいの語彙力がありますか?新聞や本を読んでも、知らない単語が全くないと言えますか?そしてそのために言葉の理解に大きな支障をきたしていますか?

知識を追い求めることはすばらしいことですが、まずは今持っている力を最大限に使う練習をたくさんすれば、必ず英語が聞けるようになります。

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